アナタは、炎の真ん中に何があるか知っていますか。

3番目の目で見た・オオハマのおじ~どうしても伝えたい話1

2007年09月23日


昔々カヌマという村に
(今の北谷の伊佐浜の近く)
ミヨという5才になる金色の髪に、
青い目をした小さな女の子がいました。


女の子のお母さんは、おばさんの家で着物をつくる糸をつむいだり
はたをおったりする仕事をしていました。

ミヨのお母さんの名はカマルという名前で、ミヨが生まれる8年前、
こんな出来事が、ありました。


カマルさんが塩作りをしようと浜に出た時のことでした・・・

台風にあって座礁したのか、ボロボロにこわれかけた大きな船と砂浜には
たくさんの船員と思われる人達が、浜にうち上げられ、
ほとんどの人が息たえて亡くなられているのを見つけ、おどろいて村人に
知らせようとあわてて走ろうとした時、カマルさんの足もとでうめく声を
耳にしました。

「まだ息がある…」とカマルさんは、その人のそばにより、ほっぺたをたたいたり、心臓の音をきいてみたりしている内に、その人はうっすらと目を開けて
「some……help」そう言いながら、ゴホゴホと咳をして、飲み込んでしまった海水をはきながら起き上がりました。

片足の骨が折れて、ひどいケガをしていましたが、その人は
ミヨのお母さんのカマルさんを見て、「help…help me」
そう言いながら手をのばしてきたので、カマルさんも何を言っているのか言葉も解らず、ましてや始めて見る金色の髪とブルーグレイの瞳におどろき、
「この人、カミンチュ(神人)かしら…」と思いながらも、
「助けてあげなくては…」そう思い、精一杯の力でその人をかつぐようにひっぱりながら自分の家に連れて行き、介抱してあげました。

それからしばらくして、カマルさんの介抱の末あって、その異国の人はとても元気になりました。
その人はトーマス・ヂェンセンという名でした。
そしていつしかカマルさんとトーマス・ヂェンセンさんの心に絆が生まれ、放れがたい間柄になりました。
近所の人達は、二人の間柄をあまり良くは思っていなかったので、
時々カマルさんに意地の悪い言葉を言う人もいましたが、二人は気にすることなく
深く愛しあうようになっていきました。

そうして、2年余りの歳月が過ぎた頃、知念村に嵐をさける為、英国の船が停泊しているということを耳にしたカマルさんは、急いでトーマスさんにその事を伝えました。
「エーウンジョウ、チネンヌ ムラニンカイ ナンバンヌ フニヌイッチョーンディルハナシェ ワンネー チチャシガ ウンジュヌウクニカラ チョーシル フ二 アランナー」
その言葉を聞いたトーマスさんは大変よろこび、すぐさま飛び出すように家を出て、知念の村にむかっていきました。

その後ろ姿を見送っていたカマルさんは、胸の中でふと淋しさをかんじました。
そんなカマルさんの心をよそにトーマスさんは、母国に帰れるという思いでいっぱいになり、
知念の村について、沖にていはくしている大きな船に、
自分の国の印のついた旗がついているのを見て、胸がおどりました。
すぐに浜におりて、キャンプをはっていた自分と同じ国の人達のもとへかけより、
いろいろと事情を説明して、国に帰りたいので自分もその船に乗せてほしいとお願いしました。

船員達は、トーマスさんの申し出を心よくうけてくれたので、トーマスさんは喜びいさんで
カマルさんの待つ家へと戻りました。
家につく頃にはもう夜もふけていて、心配になって待っていたカマルさんは玄関先に、
たいまつを立てて、ずっと外でトーマスさんが帰ってくるのを待っていました。

帰ってきたトーマスさんは、そのカマルさんの姿を見つけるやいなや、
飛びつくようにかけより、カマルさんを強く抱きしめ、大きな声で
「I made it I made it ! !」と英国の言葉で叫んでいたので、カマルさんもその様子に驚きながらも
「やっぱり、同じお国の人達だったのですね、お国へ帰れるのですね・・・・・」と思いながら
自分の胸の内の淋しさをおさえながら、トーマスさんに「ユカルクトゥドゥ ヤイビータンヤー」と言って
やさしく抱きしめました。

つづくキョロキョロ


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