奇妙な世界に・・・「今頃になってそんな…」・・・P8.7 |
2007年08月13日 |
「我々の目的はお前の命を
奪う事には無い!」
「魂を奪われる事に妥協も無く我々の力にひれ伏す事も無く、
生きる姿勢を貫いたお前のその様に紫龍王は共鳴を受け、魂を奪わずしてお前の内に残した。
八ノ宮を巡り、全ての魂を奪われる事無く一つでも残す事が出来、命を留めたお前に我々が屈服したのだ… だからこそお前に、我々の意志をゆだねているのだ…これでようやく誓約を果たし終える事が出来る。
龍神としての記憶は全て失うことになるが、意志を委ねられたお前はこれより先、全ての記憶が甦る・…… 心しておくがよい…… さあ、早く終わらせてくれ…… 私はもう、疲れた…………」
私はひどく悲しかった。

「今頃になってそんな話をされても… 何で最初で言ってくれなかったのか…」
「別に試す様な真似をしなくても他にも方法があったんじゃないのか……」
「ホントは裏切られたと思って……」

言いたい事、聞きたい事山ほどあるのに、今、目の前に突きつけられているのは 「別れ」 だけ… 前も後もない状態で自分がすべき事は、さよならをすることだけで…… それしか残されていなかった。
「無理だよ… そんな事できない…」 私がそう口ばしると 「何が?」 と主人がきいた。私はしどろもどろに、起きている事を説明した。
私の甘えかもしれなかったが、その時 「一人では出来なくても・・・一緒ならできる。」 そう思った。龍神の頼みを共に叶えてほしいと、主人にお願いした。私の手に主人の手を添えてもらい、一緒に呪文を唱えてもらった。
黒龍王の姿は静かに、ガラスがくだかれて散っていく様にバラバラになって消えていった・・・

これで私は八代龍王をあて八つのお宮を巡礼するという役目を終わらせた。
黒龍王がくれた黒い宝玉を自分の真ん中にある魂の中に納めた。
私が敬愛してきた龍神達は 「終わらす者」 を求めていた。そして、ずっと側にいて守ってくれると思っていた龍神達に、私は自らの手で別れを下した。
「行こうか…」 と主人が私の手をとり本堂を出ようとした時、身体中がガタガタと震え出し自分をコントロールする事が出来無くなってその場で泣きくずれてしまった。

しばらくの間、主人は私の肩を抱いてだまって寄り添ってくれた。
私は心から主人に感謝した。この時、ずっと温かい手がすぐ側で私を支え続けていてくれたからこそ、自分を失わずにすんだのだと思う。もし、誰からも理解されず目に見えない世界で自分と戦い続けて
たった一人でつき進んでいたとしたら、命は残せたとしても黒い宝玉を手にした瞬間で、私の精神は、最後に見た黒龍王の姿のように崩壊してしまっていただろうと、今でも思っている・・・・・

蛟龍王 白龍王 金龍王 粋龍王
福龍王 紫龍王 海龍王 黒龍王
沖宮 (那覇市)場所
波上宮 (那覇市)場所
識名宮 (那覇市)場所
天久宮 (那覇市)場所
安里八幡宮 (那覇市)場所
末吉宮 (那覇市)場所
普天満宮 (宜野湾市)場所
金武宮 (金武町)場所
名護城跡 (名護市)場所
八社を廻り終え、家に戻って火の神 (ヒノカン) に手を合わせ
報告をした。本当なら、最後まで事を成し遂げたと
胸を張って報告をするはずだった・・・でも、
何かやりきれない思いの方が強くて、そのせいか火の神からは
何の応答も無く、そのまま龍神の絵の前に立って、
しばらくの間 目にするのを避けていた龍王達の姿を
眺めていたその時だった・・・自分自身にとてつもない大きな変化が起きていた・・・・・・・
2000年2月の頃だった・・・・・
つづく
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この記事へのコメント
(|||_|||)号泣です。切ない〜さよならなんて…そして、ダーリンの存在!あぁ〜素晴らし過ぎます
Posted by たまご at 2007年12月18日 02:46










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